5月18日(月)【人権意識とは】
シングルマザーの家庭で育った人がいたとして、その人を「親がいないから〜がわからないんだ」などと揶揄することがあればきっと糾弾されるだろう。また差別部落出身の人をその出自からメディアなどであげつらうことがあれば、間違いなく人権問題になるだろう。
しかし一方で金持ちの家庭で育った人と「庶民の気持ちがわからない」「ろくに苦労してないからなにもできない」といったように非難することは広く見られる。それどころかそういった風潮を公然と人々が求めているようにさえ感じる。
自分より下の人を差別することはなんとなく後味が悪くても、上の人をこき下ろす行為は小気味良いとでも言うのか。
これは、実際のところ庶民の気持ちがわかるかどうかとか、今までの上流階級の行いだとか言うことは問題ではない。人を出自によって差別すべきでないと思うのであれば、上も下も、その希少性や特殊性も関係ないということだ。
その家に望んで生まれたわけではないというのは全ての人間に言えることだ。
きっとそうした他人へのマイナスの感情というものは結局自分に帰ってくる。私はそういった侮りや僻みの感情を極力表出さずに生きていきたい。