傍流

現役大学生の僕が思うことを思うままに書いていくブログです

11月8日(金)【病床】

ふいごのように大きく息を出し入れしても、体に十分に酸素が行き渡らない。体でわかる。これは私が二十余年ともにした体なのだから。きっと私は他の人より死が近いところにあって、早いうちに死ぬ方だろう、そんな予感がある。

 

PsO2が89というとそれはもう相当酸素が回っていないらしい。普通は96から99だとか。こんな風に体は最悪の状況だけれど心は前を向いている。自分の思考を受けた苦しみに身を任せるのは簡単だ。けれどそれじゃあ張り合いがないだろう。耐え難い苦痛に晒されながらも、他者を愛し慈愛を持ち友人を大切にする。それでいて成功もを諦めたくはない。だからこそ人生は面白い。

 

この痛みはきっと他人には理解されない。理解させるほどの言葉を俺が持たない。だがそれはきっと逆もまた然りなんだ。俺は女性が感じる生理の苦痛や痴漢の恐怖を知らない。俺は四肢を書く人の街歩く不便さを知らない。特殊でなくても誰もがそれぞれ痛みを抱えている。俺は全ての痛みを知れない。だから人の話を聞こう。自分の知る世界はごく狭いものなんだって常に念頭に置きながら生きていこう。